読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

一眼でも生きている石

やるべきこと:体重65kg、ゴミ出し、掃除、睡眠時間の確保。できるまで他の一切は不要

What am I (1)

 1月14日(水)から16(金)まで3日連続で欠勤。リアルに、仕事に行こうとして行けなかった。年末からメンタルヘルスを患っていたのは前回書いたとおり。それでも13日(火)、役所が来客でごった返す連休明けは、忙しい中で自分ではそこそこの快調さで仕事ができたと思っていた。

 ところが、最後に上司から「あんたはおれの指示を1個も守ってないじゃん!」と強く叱責される。この叱責は3度めくらいである。具体的にどの指示を守れていないのかは教えてくれない。

 上記の叱責がわかりやすくダメージとなり、出勤不能に。水木と2日休んで、木曜の夕方、かかりつけの精神科に駆け込んで「どうしましょう、仕事に行けなくなってしまいました」と訴える。すると、朝の不安感を和らげる、やや強めの薬を処方された。(やっぱり薬!) 休職したいというようなことを匂わせると、「職場の産業医がいるはずでしょう、まずはその人に診てもらうようにして」と言われた。

 金曜日、前日にもらった薬を飲むも、2日休んでしまったというプレッシャーも加わり、やはり出勤はできなさそうだったが、彼女の「とりあえず外に出て無理そうだと思ったら帰ってきたら?」という言葉に従い、出勤。

 途中の駅で降りる。駅のトイレの前で、自分の役所の総務に電話する。「メンタルヘルスの状態が悪く、精神科に通院しているのですが、職場の担当医に診てもらうように言われました」と言ったら、「おいおい、まずはね、『組織』なんだから、いきなりこっちに言うんじゃなくて、自分の所属しているところの人に相談しなさい」とたしなめられる。社会常識のない28歳ですいません。電話を受けた人は採用面接で私の採用を決めてくれた人だったが、このときどう思われたことやら。「あと、今日休むんなら、勤務先にもう連絡した? まだ? まずそっちにかけないとダメでしょ。心配しているよ」と当然のことを言われる。

 電話するのが怖くてしょうがなかった。もう3日目である。これまでの2日、「体調が悪い」という極めて曖昧な理由しか伝えていなかった。そんなんで3日欠勤など、どういう伝え方をすればいいのやら。駅のトイレの前でしばらく途方に暮れる。たぶん泣いてた。

 覚悟を決めて電話。口から出てきた言葉は「すいません、遅刻になりますが、今から出勤します」というもの。課長は――自分の直属の上司は係長であるが、なぜか水曜日から課長に私の欠席の連絡が取り次がれていた――電話口で苦笑しながら「おいおい、大丈夫か」と。そして「この電話を所長につなぐから、ちょっと待ってて」と。所長と話して、通常の出勤ではなく所長と面談することとなった。

 面談で自分のメンタルヘルスの状態のこと、精神科への通院、発達障害ではないかと思っていることを打ち明ける。対人業務に難があるようだ、(正直自分ではそこまでダメだとは思っていないが上司にそう思わされている、ということは匂わせず)、ということを伝える。

 面談の結果、「今日も休んで、土日リフレッシュして、また月曜日課長と3人で面談しましょう」ということになった。「体調が悪いときに休むことは、気にしなくていいんだよ」「仕事時間以外のときは仕事のことなんか考えないようにね」等等、優しい言葉をたくさんかけてもらい、泣きそうになる。

 17日土曜日も精神科に通院、ただし診察ではなくカウンセリング。臨床心理士に自分の発達障害傾向の悩みを80分聴いてもらい、お値段10,800円。保険外診療なので高いが、それだけの価値はあったように思う。主に自分の幼少期からのエピソードを語る。後日、心理士のレポートを見た医師は「やっぱりあなたは発達障害なのかなあ」とコメント。

 19日月曜日。リフレッシュしてということだったが、全然できておらず、過呼吸と激しい動悸を伴い、這うようにして出勤。職場が近づくにつれ引き返せ、引き返せという声が自分の中に響きわたるのをなんとか払いのけ、見事、出勤、見事。

 面談。所長、課長を含む勤務先のお偉いさん4人に囲まれ、自分の状況を話す。これからどうする、ということを簡単に伝えられるが、その席の途中で今まででもっとも強い不安感を覚え、目眩と動悸で倒れそうになり、とても居られなくなって外させてもらう。ああ、自分ほんとうに病気なんだなあと実感した。

 職場のロッカーでしばらく休憩。課長が声をかけてくれた。今日は課長が「研修」してくれるということになった。

 この課長は、世間一般からみればどうしようもないおっさん、絵に描いたような無気力な役人であろう。書類のごまかしや勤務時間中のネットサーフィンもやっているようで、職員の評判も悪く、仕事熱心でいかにも有能な係長とは極めて対照的な人物である。けれども今の私にとっては、自分を心配してくれ、かつ自分の健康状態悪化の原因である係長から自分を引き離してくれる極めて有り難い仏様なのであった。

 そんな課長と一日、「研修」するのがその日の業務であった。課長の声は聞き取りづらく、話も要領を得ないし、屁はこくし、「こうしているとおれもサボれるからなあ」と正直に言っちゃうし、およそ有意義とは対極の一日であった。だが、ストレスはかなり小さかった。

 20日火曜日、やはり出勤できず。病院に駆け込む。休職したいということをもう少しはっきり言うが、「担当医がいるでしょ、担当医の顔を立てなきゃいけないからね」と突き放される。また、「あなたはまだ休職するような状態ではないですよ」と遠回しに言われ(だと思う)、それならば、明日からは覚悟を決めて頑張るしかあるまいと思う。

 しかし夕方になり、やはりどうしようもない不安感に襲われ、明日も仕事に行けないだろうという焦りから、別の精神科の受診を決意。休みなさいと言ってくれるところが切実に必要だった。予約の電話を入れたら、すぐの時間にあっさりとれた。

 だがそこの医師も「私も○○メンタルクリニック(かかりつけ医)の先生の見解に賛成ですね」と、私に休めとは言ってくれなかった。第一に、まだ抗うつ剤が処方されてから日が浅く、それの効き目を待つべきだと。第二に、勤め始めて3ヶ月で休職というのはあなたの今後のキャリアにとってよろしくなかろうと。第三に、公務員というちゃんとした職場なのだから、配慮してもらえるだろうと。「キャリア」については、今そんなこと心配している場合じゃねえよ!と腹が立ったが、2人の医師に診てもらって同じことを言われたのでは納得するしか無い。つづく。